10年の時を経てリメイク、Switchでも発売された「Ib」の魅力とは

新作レビュー

今回の記事では、2023年3月9日にSwitch版が発売された「Ib」の魅力を、お伝えできればと思います。

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「Ib」の公式トレーラー

「Ib」はなぜ人を惹きつけ愛されてきたか

Ibは元々、10年以上前に、フリーゲーム(ホラー)としてリリースされました。

ゲームの舞台は美術館。当時はあまり扱われない、珍しい設定でしたね。

美術館に展示されている作品は「ゲルテナ」が手掛けたもの

そこで見る、絵画・巨大なオブジェ・アイテム・空間全体がまとう雰囲気や、そこに流れるBGMがもたらす「美しく幽玄な雰囲気」に強く引き込まれたのを覚えています。

主人公の「イヴ」は9歳なのですが、子どもであるが故に、難しい漢字は読めません。

9歳であるがゆえに「作品のタイトルを一部読めないようにしてある」といった点に、こだわりが感じられます

さて、イヴは、美術館で「ある作品」に触れたとき、謎の世界に引きずり込まれるのですが……ここからが、本格的なゲームのスタート。

謎の世界では、美術品が襲ってくることも。

美術品たちがおりなす謎解きやギミックが、作りこまれたSEとともにイヴを追い詰める……その雰囲気は、まさにホラーゲームの原点ともいえるでしょう。

同じ美術品が無数に並びたつシーンなどもありますが、その空間における「凄み」も恐怖を増幅させ、ゲームに没入感を与えていましたね。

怖いのに、関心してしまいました。

また、このゲームの面白さは、「考察」にもあると思っています。

作品に多用されている鮮やかな赤と青……「その色は現実と虚構、正気と幻覚といった二面性を象徴してるのなのではないか‽」など、まるでゲルテナの心証を表現しているように感じられるのです。

そして、キャラクターの視点によって、見えてる世界が違うというのも面白い。

イヴには可愛いウサギに見えるものが、他のキャラ(ギャリー)には気味の悪い人形に見えるというシーンは、プレイした人は度肝を抜かれたのではないしょうか。

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、このゲームはマルチエンディングを採用していて、エンド分岐では、主要3キャラ(イヴ・ギャリー・メアリー)のトレードオフを迫られます。

ファンタジーの中にリアリティーを感じる部分です。

軽々しい大団円ではなく、ときに救いのないエンディングも用意されているのには、とても好感がもてました。

特に気に入っているのは「ようこそゲルテナの世界へ」というエンド。ネタバレになるので、どのような結末かはあえては触れません。

このエンドは、正直とても残酷です。しかしながら、このエンドがあるからこそ、Ibの魅力「ゲルテナの世界」が更に補強された感じがしましたね。

是非、実際にプレイして、その世界観を肌で感じ取ってほしいです。

リメイク版の追加要素

番号 追加要素
解像度が向上し、ゲームの画面が大きくなっている
グラフィック(マップ・キャラ・スチル)を一新
一部の美術品のデザインを大きく変更、新たな美術品の追加
謎解きの難易度を再調整
ギミック・演出・新規パズルの追加
ズームモードの実装
同行キャラと会話ができるように
一部のBGMを変更、リメイク用のオリジナル楽曲の追加

※公式サイトの情報によるものです。

作品著作表記
© 2012-2022 kouri All rights reserved. Licensed to and published by Active Gaming Media Inc.

デベロッパー公式サイト
https://kouri.kuchinawa.com/index.html

当社公式サイトおよびゲームストアリンク
https://playism.com/game/ib/

Ib on Steam
A 2D exploration adventure game set in a creepy, mysterious art gallery.
Ib イヴ ダウンロード版
任天堂の公式オンラインストア。「Ib イヴ ダウンロード版」の販売ページ。マイニンテンドーストアではNintendo Switch(スイッチ)やゲームソフト、ストア限定、オリジナルの商品を販売しています。

※当サイトの画像は、すべて公式トレーラーやサイトに掲示されているものから引用しています。画像の権利は、著作権者に帰属いたします。

この記事を書いたライター【Name:羽仁男】
Webライターなど、クリエイターとして活動。

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