志岐間春恵ストーリーの元ネタは、日本伝統の能「隅田川」[ネタバレあり]【パラノマサイトFILE23 本所七不思議】

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パラノマサイトの重要人物「志岐間春恵」のモデルとなった、元ネタについて解説します。

滅茶苦茶ネタバレがあるので、クリア後の閲覧をオススメします。

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元ネタは日本伝統の能「隅田川」で間違いない

ゲーム本編のバッドエンド「エンディング#3志岐間春恵の伝説」の最後に、櫂利飛太が「隅田川で子を失った母が塚に祈りをささげた結果、蘇った」という伝説があると言っていました。

これは、能「隅田川」の内容と似ています。ただ、元ネタのほうには、救いはありません。

隅田川のストーリー

古文のため、そのままだと読みとくのが難しいと思います。概略だけまとめると、以下のような内容です。


【隅田川】

京都の貴族の子と、その母のお話。

当時は、人さらいに子供が拉致されていくというのは普通のことで、とある貴族の女は、失踪した息子を探していました。

息子を探し続けて、女は最終的には、隅田川まで行ってしまうのです。京都から東京までなので、とてつもない距離を捜しまわっていたことが分かります。

そこで出会った船頭に事情を話すと、「一年前のちょうど今日、人さらいに子が捨てられ、亡くなった」ということを聞くことに。

話を聞いていくうちに、女は、その亡くなった子がわが子であることを確信。

そこで船頭は、悲しみに暮れるその女を、その子が眠っているという塚の前まで運びます。

女のことを哀れに思った船頭は、女と一緒に塚で念仏を唱えると、子の姿が現れたではありませんか。

女はわが子を抱きしめようとしますが、その子は両手をすり抜けます。

女の目線の先にあったのは、ただ草の生い茂った塚でした。

そう、その姿は、息子梅若丸の幻だったのです。とうとう、女は息子に会うことはかないませんでした……。


 

志岐間春恵ルートとの類似点

・春恵の息子「修一」は、攫われたあと殺害されている

・春恵は息子をよみがえらせるために、秘術を求めて回る

・隅田川で船頭が塚に案内する様子が、利飛太が真実へ導く姿と似ている

・「最終手段」で灯野あやめに「自己紹介」をする際、「ちょうど去年そんなことがありましたね」と言っている内容が、隅田川の内容と同じ

もうひとつの根拠「櫂利飛太」の名前に隠された意味

さて、春恵のパートナーの名前というか名字を覚えている人はいますでしょうか?

「櫂」ですね。

実は「櫂」というのは、船を漕ぐための道具なんです。

つまり、探偵の利飛太は「船頭」をイメージして作られ、春恵を導く存在として用意されたキャラクターであると推測できます。

春恵の呪詛珠が「送り拍子木」なのにも理由がある

では、なぜ春恵の呪詛は「送り拍子木」だったのでしょうか?送り拍子木がどこで手に入るか考えれば答えが見えます。

「撞木橋」ですね。

「撞木」というのは、日本の和船で「櫂」の軸となるT字の棒のことです。つまり、これも船にかかわる道具

以上のことより、ストーリーに絡む人さらいや息子、船に関することが多様に用いられていることが、「隅田川」をモチーフにしているという根拠です。

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